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いい日和


作成日:2016-2-20

最古の窯が蘇った日 最終話


勢いよく燃える窯を眺めながら、ボランティアで参加されていたお父さんに
今回の『丹波焼最古の登窯焼成』について、詳しいお話をお伺いしました。

イイキッチン(以下/イ):みなさん、温度を気にされていますが、やはり1,300℃で焼くのが
             理想なんでしょうか?
お父さん(以下/お)  :それもあるけれど、今回は違った意味があるんですよ。
             通常は赤松を使うんのですが、初めての試みで薪に竹を使っているんです。
             竹で1,300℃になることに今回の見所があります。


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イ:そうなんですね。なぜ竹を使おうとしたのですか?
お:竹の上部は、作物の肥料になるんですが、それに使わない根元に近い部分を薪に使えば、
  循環型の燃料になるかもしれないと考えたからなんです。竹は切ってもまたすぐ伸びてくるでしょう。

イ:なるほど。そのためだったんですね。竹は薪として使えそうでしょうか?
お:期待していた1,300℃まで上がることは、今の段階でわかりましたので、
  あとは、その温度を持続させることが重要になります。
  通常、薪で使っている赤松は中に含まれる松ヤニのおかげで、持続性があるんですが、
  竹の場合は、すぐに温度が下がってしまいます。
  温度を持続させるには、竹をどんどん窯の中に放り込まなくてはいけないけど、
  それだけの数を集めることは難しいですよね。


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お:でも、先端の一番温度が上がりにくいところで1,300℃まで上がるのは予想以上。
  先端は、燃えても一気に外に抜けるから温度が落ちやすいから、難しいんですよ。

イ:今は先端部分が燃えていますが、今日一日でここまで上がってきたんですか?
お:4日間かけて、下からずっと上がってきたんですよ。
  今日の夕方には終わる予定だったんですが、予想よりも遅れて、こんな時間になっちゃいましたね。

斜面に9つのふくろが連なって形成される最古の登窯。
1つのふくろで、焼成に3時間ほどかかるそうです。

時計を見ると、時刻は23時。


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スピードをあげるため
薪を竹のみから、竹と赤松に変更し、再び火力を強めます。
1,280、1,286…1,300…1,336!


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イ:このあと、窯はどうなるのでしょうか?
お:5日後に窯出しをします。各ふくろに入るところがあるんですけど、
  温度が落ちるのを待って、作品を取り出します。
  落ちたと言ってもまだ熱いんですけどね。

イ:それだけ、温度が上がったということなんですね。
お:作品を窯に入れるときも、作品の間を上手く火が上がっていくよう、工夫して置いていくんです。
  どのように置くかは、窯元さんの長い経験則での判断になります。


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イ:窯の中には、いくつぐらいの作品が入っているのでしょうか?
お:今回は、大きいものから小さいものまで4,000以上の作品が入っていますね。
  大きいものだと1m40~50cmぐらいの壺があります。
イ:そんなに多いんですか!!


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お父さんから窯に関するさまざまなお話を伺っていると
時刻はちょうど24時、9つめのふくろが焼き上がり、
『丹波焼最古の登窯焼成』無事終了を迎えました◎


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4日間にも渡る焼成。
自然と全体から拍手が生まれます。
本当にお疲れ様でした。


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そして、窯に関してご丁寧に教えていただいた、ボランティアのお父さん。
本当にありがとうございました!

カテゴリ:最古の窯が蘇った日 | 投稿日:2016年2月20日



作成日:2015-12-16

最古の登窯が蘇った日 vol.1

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2015年11月21日~24日。
それは、陶芸の歴史において重要な4日間でした。


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丹波焼(立杭焼)で有名な兵庫県篠山市今田町。
平安時代末期から800年以上も陶器が焼かれ、「日本六古窯」の一つでもある陶芸の町です。
その丹波焼の産地に120年前に築窯されたのが、今回の主役『最古の登窯』です。


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古くなった登窯を修復し、改めて窯焼きを行う復興プロジェクト。

4日間かけて窯を稼働させ続け、最終日の窯焼きの作業は、深夜まで行われるとのことで、
20時に大阪市内を出発し、辺りは真っ暗で気温も下がり、車内でも肌寒いほど。
なのに薄着でかけつけてしまいました。あちゃー。

町の中を車で走ると、ここも窯元。そこも窯元!あそこも窯元!!と連続して並んでおり、
大興奮!熱くなってきました!!「さすが陶芸の町!」です◎


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暗闇を抜け、うっすらと明るい立杭に22時頃、到着しました。
車を降りて振り返ると、暗闇の中で煌々と輝く部分が。

近づいてみると、地元の方や窯元、陶芸作家さんたち50人ほどが、
思い思いに窯を囲っていました。


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里山の斜面に沿って作られた登り窯は、
『ふくろ』と呼ばれる焼成室が9つ繋がった形をしており、全長は47mにもなります。

左右に等間隔で作られた投入口から薪を入れるたび、最上部の「ハチノス」と呼ばれる
煙出し部分から火事と言っても過言ではないような炎が飛び出します!


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大迫力の光景をカメラに収めようと、自然と窯との距離が縮まっていきます。


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「熱っ!(言葉にならない!)」

先程の寒さを忘れ、体が火照り、汗をかく私。
薄着で大正解でした。(笑)


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炎を眺めていると、1,250、1,260、1,270...といった数字が、
スタッフの口から飛び交っているのに気づきます。
実はこれ、窯内の温度なんです!どうりで...熱い。

そんな中、温度が表示されているモニターをずっと眺めている方がいました。
「お父さんは、地元の方ですか?」
「僕は、陶芸好きのボランティアです。
黄色いジャンバーを着た人は、みんな京阪神から集まったボランティアですよ。」


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確かに、辺りを見渡すと10人ほど黄色いジャンパーの方がいます。

「少しお話を伺ってもよろしいでしょうか?」
「僕で良ければ。」
\ありがとうございます!!/

次回は、ボランティアの方に伺った登窯の詳しいお話です。
なぜ温度が重要なのか?それには、薪が関係していました。


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どうぞお楽しみに!

カテゴリ:最古の窯が蘇った日 | 投稿日:2015年12月16日